映画「嫌われ松子の一生」を観た。


Memories of Matsuko


下妻物語」は良かった。邦画の中では数少ない「心に残る映画」のひとつだ。
嫌われ松子の一生」は、下妻物語を撮った中島哲也監督の作品。


エンターテイメント性を重視する私としては、映画の基本はハッピーエンド。
この点で、この映画はすでにダメダメだ。
しかし、観て良かったと思ったし、必見だと確信する。


ストーリーは、とっても悲しいんだけど、
極めてビジュアルでむちゃくちゃな娯楽的演出をくっつけてる。
まあ、これくらい笑いの要素をちりばめてないと、観るに耐えない
悲しすぎる話だけど。
(いや、でも、この演出は、もう少し控えめでもよかったのでは?)


ストーリー:
主人公の川尻松子(中谷美紀)は、学校の教師だったが、
生徒が起こした事件で教師をやめ、生まれた家を飛び出す。
その後、売れない小説家と同棲したり、愛人になったり、トルコ嬢
なったりしたあげく、殺人を犯し刑務所に服役する。
出所後、学校で事件を起こした教え子 龍洋一(伊勢谷友介)と
再会し、一緒に生活を始める。龍はヤクザで、その後、事件を起こし刑務所に入る。
松子はひたすら待ち続けるが、出所した龍は松子を避ける。
松子は、ひなびたアパートで、だれも信じない生活を始める。


中谷美紀はすごい。とにかく凄い。体当たりで役に挑戦という感じだ。
他の脇を固める人たちも、なかなか良い演技をしている。


とにかく、考えさせられるストーリーだ。凝った演出も良かったけど。
やはり、この映画はストーリーに凝縮されるだろう。


下妻物語と違い、見終わった後に、爽快感なんて全くないけど、
なんか、考えさせられるというか、後に残る映画。
なんとなく悲しい話だと聞いてたので、見に行くのをためらってたけど
観て良かったと思う。



嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)

嫌われ松子の一生 (上) (幻冬舎文庫)